ブログ収入を青色申告する人向けの勘定科目と具体的仕訳方法まとめ

ブログ収入を青色申告する人向けの勘定科目と具体的仕訳方法まとめ ブログ

青色申告する際の諸々の仕訳ブログ運営者がよく使う勘定科目を備忘録を兼ねて記しました。

ドルで報酬を得た場合や、収益が確定してしばらくしてから振り込まれるパターン複数年分のサーバー代をまとめ払いした場合など、帳簿の付け方を実践的にまとめました。

1. ブログ運営で使う主な勘定科目一覧

ASPやアドセンスなどからの報酬

  • 売上高:確定報酬額
  • 売掛金:確定報酬額(売上高との違いは後述)
  • 普通預金(事業用口座あれば当座預金など):振り込まれた報酬額
  • 為替差益&為替差損:ドルなど外貨で売上高が決まった場合、振り込まれた時期により為替が変動して、利益or損失が出るので計上

経費関連

私が使うものを挙げていますが、人によっては他の勘定科目も必要かもしれません。

  • 通信費:サーバー代や事業用スマホSIM代など
  • 消耗品費:コピー用紙やペンなど、使用可能期間が1年未満、もしくは取得価額が10万円未満の備品の購入費
  • 水道光熱費:適当に按分して電気代など
  • 地代家賃:ブログを自宅で書いているなら適当に按分して
  • 新聞図書費:ブログ運営に必要な雑誌などの書籍代
  • 雑費:その他の経費。あまり多用してはいけない

事業主勘定

https://www.yayoi-kk.co.jp/users/beginner/aoiro_ol/input_kojin-tatekae/
  • 事業主貸:事業の金を個人事業主のために使用。生活費などを事業用の口座から引き出す場合
  • 事業主借:個人の金で事業に必要なものの代金を支払う。少額の経費は全部コレ使う

2. 具体的な仕訳方法 実践形式

ASP等で儲かった場合

まず報酬が確定した時に一度仕訳します。

借方金額貸方金額
売掛金8500売上高8500

そして、実際に報酬が振り込まれた際にもう一度仕訳

アドセンスなどの最低支払い額が決まっている会社もあるので、ここの仕訳は登場回数が比較的少ないかもしれません。

借方金額貸方金額
普通預金8500売掛金8500

これで報酬が入金されたことを表します。

なお、この2度手間みたいな仕訳を行うのは、「発生主義」による複式簿記が青色申告特別控除の条件になっているためです。

発生主義とは、金銭のやり取りの有無に関係なく取引が発生した時点で費用と収益を計上するものです。

個人事業主の場合も、確定申告で青色申告特別控除を受ける場合は発生主義による複式簿記による必要があります。

https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/accounting-principles/

ドルなどの外貨で報酬が支払われる場合

まずは、報酬確定時の相場で日本円にして仕訳ます。

例えばA社の広告報酬が1/1~1/31までの期間で100ドルだったと2/15に確定したとします。

この場合は2/15に仕訳を行います。

2/15の為替レートを使うのが良いのでしょうが、報酬確定日が外国の休日等で変動することもあり面倒です。

そこで「簡便的に会計処理をする」ことにします。

次のような方法で簡便的に会計処理をすることも認められています。この方法によるときも継続して適用しなければなりません。

①前月末日・前週末日または当月初日・当週初日の為替レートを用いる方法

②前月または前週といった一定期間の平均相場を用いる方法

②の方法による場合で、3か月ごと、半年ごと、1年ごとの平均相場を使用すると、事務処理はもっと楽になりますが、残念ながら、それは認められていません。

このときの一定期間は、「一ヶ月以内」でなければならないのです。

http://office-kitahama.jp/blog/taxknowledge/gaikadatetorihiki.html

なお、為替レートは金融機関により異なることがありますが、「毎年同じ方法で入手した合理的な為替レート」なら何でもOK.

なお、売値買値とか色々ありますが、使用するレートはTTM(電信売相場と電信買相場の仲値)を使います。

難しく考える必要はありません。要するに毎月1日のここのレートを見ると決めておけばOK.

https://www.77bank.co.jp/kawase/cash.html

よって、A社の広告報酬が1/1~1/31までの期間で100ドルだったと2/15に確定した場合、まず以下のように仕訳。

当月初日=2/1のレートが129.90円/ドルのため次のとおりです。

借方金額貸方金額
売掛金12990売上高12990

そして、売掛金が3/10などに振り込まれた場合は、当月初日=3/1のレートが136.41円/ドルのため次のとおりです。

借方金額貸方金額
普通預金13641売掛金12990
雑収入651

なお、摘要には「為替差益」と書きます。

仮に、3/1のレートが1ドル100円だった場合は次のとおりです。

借方金額貸方金額
普通預金10000売掛金12990
雑損2990

摘要には「為替差損」と記しましょう。

色々経費を使った場合

基本的に経費を事業主借勘定で仕訳します。

事業主借=事業用の必要経費を個人のお金で支払った場合
のため、事業用クレカを使うよりよほど記帳が楽チンです。

(もしわざわざ事業用クレカを作ると、買掛金で一度仕訳→クレカ引き落とし時点で再度普通預金減少で仕訳と手間がかかる)

借方金額貸方金額
通信費777事業主借777
借方金額貸方金額
消耗品費8888事業主借8888

他の勘定科目についても同様です。

経費を支払った日にそれぞれ仕訳します。

サーバー代など長期契約の場合

3/1にサーバー代を3年分まとめて支払った場合の例です。

毎月1000円とします。

借方金額貸方金額
前払費用36000事業主借36000

摘要欄に「サーバー代3年分」とでも書いておきます。

そして、年度末にその年のサーバー代を計上します。

3月から12月までの10ヶ月分ですね。

借方金額貸方金額
通信費10000前払費用10000

そして、翌年も同様に12/31に仕訳します。

今度は12ヶ月分のため、下のように。

借方金額貸方金額
通信費12000前払費用12000

事業で儲かったので一部をポケットマネーにする

事業用の口座から個人の口座に移す場合も仕訳が必要です。

私はわざわざ事業用の口座を開設しておらず、全てごちゃ混ぜで1つの口座にて取引していますが、帳簿上は口座を移したとして仕訳する必要があります。

例えば30000円をプライベート用に口座振替した(というてい)の場合。

借方金額貸方金額
事業主貸30000普通預金30000

まとめ 青色申告ブログ向け仕訳いろいろ

実は事業主借勘定で経費を払えば、ブログの場合取引会社がほんの数社だけのため帳簿付けは楽勝です!!

わざわざ事業用にクレカや口座を作らなくとも、きちんと帳簿をつけていれば立派な青色申告者

帳簿付けソフトは色々ありますが、永年無料のインストール型ソフト「JDL IBEX出納帳」をおすすめします。

JDL IBEX出納帳は、出納帳などの帳簿をつけるだけで、帳簿データから仕訳を自動生成し、財務帳表が作成できますので、勘定科目の入力不要で経理処理が行えます

資金予定管理や部門損益管理、インボイス制度に伴う適格請求書の発行などにも対応し、経理実務を幅広くサポートする経理ソフトです。

https://www.jdlibex.net/pkg/ab/index.html

帳簿をポチポチ作成するだけで仕訳帳が作成できて無料の素晴らしいソフトです。

知名度が低いので布教。

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