Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111)の全サンブラーでサンプラー以外の条件を同一にした画像を生成することで、どのサンプラー(sampler)が1stepあたりの所要時間が最も短いのか検証しました。
アプデで追加された「UniPC」も検証済です。
1,検証条件
アスカベンチに用いる全パラメータを流用します。
全サンプラーで10枚ずつ生成しては時間がかかりすぎるので、各サンプラーで3枚ずつ生成を3回して平均を取ります。
なおbatch size(並列生成数)が1、batch conut が3で行きます。
masterpiece, best quality, masterpiece, asuka langley sitting cross legged on a chair
lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, worst quality, low quality, normal quality, jpeg artifacts,signature, watermark, username, blurry, artist name
Steps: 28,
Sampler: ここを変更,
CFG scale: 12,
Seed: 2870305590,
Size: 512×512,
Model hash: 925997e9,
Model: nai,
Batch size: 3,
Clip skip: 2,
ENSD: 31337
2,検証結果
検証対象となったサンプラー
Euler a,Euler,LMS,Heun,DPM2,DPM2 a,DPM++ 2S a,DPM++ 2M,DPM++ SDE,DPM fast,DPM adaptive,LMS Karras,DPM2 Karras,DPM2 a Karras,DPM++ 2S a Karras,DPM++ 2M Karras,DPM++ SDE Karras,DDIM,PLMS,UniPC
今回はこれら20のサンプラーを対象にします。記事制作時点での全サンプラーです。
各サンプラーごとに収束が早いとか、絵柄がブレやすいとか様々な特徴がありますが、ここで検証するのは「各サンプラーごとの1step所要時間」だけです。
結果生データ
サンプラー名 | 生成1回目のtaken times(s) | 生成2回目 | 生成3回 | 平均 | 1stepあたりの所要時間(s) |
Euler a | 4.49 | 4.47 | 4.52 | 4.493 | 0.160 |
Euler | 4.62 | 4.43 | 4.49 | 4.513 | 0.161 |
LMS | 4.43 | 4.4 | 4.46 | 4.430 | 0.158 |
Heun | 8.01 | 8.04 | 8.05 | 8.033 | 0.287 |
DPM2 | 8.15 | 8.21 | 8.17 | 8.177 | 0.292 |
DPM2 a | 8.19 | 8.12 | 8.21 | 8.173 | 0.292 |
DPM++ 2S a | 8.17 | 8.11 | 8.18 | 8.153 | 0.291 |
DPM++ 2M | 4.59 | 4.46 | 4.54 | 4.530 | 0.162 |
DPM++ SDE | 8.3 | 8.24 | 8.29 | 8.277 | 0.296 |
DPM fast | 4.5 | 4.51 | 4.51 | 4.507 | 0.161 |
DPM adaptive | 23.37 | 24.25 | 23.92 | 23.847 | 0.852 |
LMS Karras | 4.46 | 4.34 | 4.44 | 4.413 | 0.158 |
DPM2 Karras | 8.12 | 8.11 | 8.1 | 8.110 | 0.290 |
DPM2 a Karras | 8.1 | 8.1 | 8.11 | 8.103 | 0.289 |
DPM++ 2S a Karras | 8.24 | 8.12 | 8.17 | 8.177 | 0.292 |
DPM++ 2M Karras | 4.49 | 4.44 | 4.54 | 4.490 | 0.160 |
DPM++ SDE Karras | 8.41 | 8.31 | 8.32 | 8.347 | 0.298 |
DDIM | 4.74 | 4.71 | 4.73 | 4.727 | 0.169 |
PLMS | 4.84 | 4.85 | 4.57 | 4.753 | 0.170 |
UniPC | 9.34 | 9.62 | 9.01 | 9.323 | 0.333 |
DPM2 adaptiveだけ有効数字がずれているのはご勘弁ください。
まさか28stepsで3枚生成するだけで10秒超えのサンプラーがあるなど予想だにせず。。。
図表化して考察
とりあえずTime Taken順にしておきました。
アスカ画像3枚を生成するのに掛かった時間の平均値です。
DPM adaptiveはstepsを増やしても変化がない特殊サンプラーです。
Steps数を無視して収束された完成形を出力するという特徴があります。
そのため、べらぼうな所要時間になったと思われます。
それをふまえて、大体2グループに分けられそうですね。
4秒台組と8秒台組ということで。
また、1stepの所要時間もグラフ化しました。
アスカ画像は28stepsのため、単純に28で割ったグラフです。
3,結論まとめ:結局おすすめのサンプラーはどれか
各サンプラーごとの特徴は、こちらの通りです。
これと、今回の検証結果を踏まえて、私がおすすめするのは「DPM++ 2M Karras」です。
数stepsでそこそこの構図を出してくれるDPM++ 2M Karrasが、1step約0.16秒と所要時間が短く、こちらによると収束も早いため使い勝手が良くおすすめできます。
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